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チェジュ航空、日本路線さらに拡大-以遠のグアムなど視野に

  • 2018年3月14日

梁氏  チェジュ航空(7C)は3月14日、日本就航10周年を記念してメディア向けの懇談会を開催し、これまでの実績と2018年の路線計画について説明した。PR担当シニアマネージングディレクターの梁聖鎭(ヤン・ソンジン)氏は、訪日韓国人旅行者の急増を受けて「今後も日本路線の供給を拡大していく」と話し、日本市場での展開を強化する方針を示した。

 18年の日本路線については、4月中にソウル(仁川)/成田線を週5便増便して週26便に、仁川/福岡線を週7便増便して週28便に、仁川/新千歳線を週5便増便して週19便に拡大する計画を説明。さらに、韓国の地方と日本を結ぶ路線を拡張する計画で、4月末までに務安/関空線に週5便で新規就航するほか、清州からの路線展開も検討するという。

 また、韓国人の年間出国者数が人口の50%にまで拡大していることから「まだ就航していない国や都市への路線拡大をめざす」との方針も示し、日本から先への以遠権を活用した路線展開にも言及。「成田や中部から、グアムあるいはサイパンへの路線にも関心を持っている。すでに以遠権の利用について承認は得ているので、今年中に実現したい」と前向きな姿勢を示した。ただし、具体的な計画については明言を避けた。

 梁氏はそのほか、アジアのLCCで組織する「バリューアライアンス」の取り組みについても説明。今年2月からはバニラエア(JW)の国内線との連携を強化し、訪日韓国人旅行者向けに成田/函館線などのピーアールを強化していることを明かした。

▽日韓線で大韓・アシアナに次ぐ規模に、売上高の25%占める

 7Cは08年に済州/広島間のチャーター便で日本就航を果たしたのち、翌年に定期路線として仁川/関空線を開設。現在は日本で8都市に13路線を展開している。運航便数は最大で週350便に及び、韓国系LCCでは最大。17年の日本路線の輸送実績は前年比58.8%増の264万人で、国内線を含む7Cの総搭乗者数の25%を占め、日韓路線でのシェアは13.9%と大韓航空(KE)、アシアナ航空(OZ)に次ぐ規模に成長している。

 17年度の売上高は9967億ウォン(998億円)、営業利益は1106億ウォン(111億円)となり、7年連続で黒字を達成。そのうち日本路線の売上高は2495億ウォン(250億円)で全体の約25%を占める。