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不測の事態をどう乗り越えるか 阪急交通社がアンケート、危機や誤解―添乗員の“生の声”

  • 2018年2月5日

 阪急交通社は1月19日、自社の添乗員へのアンケート結果をまとめた。ツアー中の危機や参加者がうらやましいと感じることなど、旅の現場のプロの“生の声”とは―。

 「添乗員としてツアー参加中に陥ったピンチ」の1位は「お客が事故や病気で病院に運ばれることになった」。2位の「お客の荷物が別の空港に運ばれてしまった」とあわせて上位2項目が抜けて多かった。やはり海外での不測の事態はつきもの。そんな時こそ添乗員のプロとしての力量が問われる。

 3位は「お客様同士がケンカをはじめた」、4位は「自身がツアー中に体調を崩した」、5位は「お客がパスポートを忘れてきた」と続く。

 「添乗員や添乗員付きツアーについて誤解されることが多い内容」のトップは「添乗員はツアー添乗中に旅行を楽しめる」。問い合わせの対応やスケジュールの確認など、当然そんな余裕はない。4位には「添乗員は忙しくない」も入っており、業務の大変さはお客にはなかなか伝わっていないようだ。

 2位は「ツアー先について専門的なレベルの知識がある」。専門ガイドは別にいるということも理解されていない。3位は「添乗員が行きたいところだけ行っている」、5位は「参加者は各プラン内容に強制参加しなくてはいけない」など誤解は多い。

 「添乗中、ツアー参加者をうらやましいと最も感じる瞬間」の1位は「ツアー参加者が乗り物で寝ているとき」と業務の忙しさを反映したものになった。2位以降は参加者がアクティビティやスポットを楽しんでいる時など純粋に旅に対する憧れを示す内容だった。

 「またあの国に行きたい」は1位イタリア、2位スペイン、3位イギリスでやはり欧州が強い。「一度は行ってみたい」のトップは「南極」だった。

 調査は昨年10―11月に実施。回答した添乗員は119人で、添乗員歴は平均約16年、訪問国数は同約60カ国とベテランの声をまとめた。


情報提供:トラベルニュース社