HANATOUR JAPANは12月15日、東証マザーズに新規上場した。公募株式数は100万株、売出株式数は155万株で、売出株式のうち38万2500株がオーバーアロットメント。売出株式の大半は、ソウルに本社を置く親会社が放出した。初値は公開価格2000円を10％上回る2200円で、終値は2003円。調達した資金は、新規市場の開拓や貸切バスなどの増車、ホテルの新設、ITインフラの整備などに充てる。

　HANATOUR JAPANは2005年9月に設立された第1種旅行業者で、社員数は今年8月の時点で170名。訪日旅行専門のBtoBの旅行会社として、地上手配などの「旅行事業」に加えて、貸切観光バスなどの運行による「バス事業」、免税店「STAR SHOP」による「免税販売店事業」、札幌の「Tmark City ホテル」による「ホテル等施設運営事業」を事業運営の柱とする。旅行事業の売上高の約6割は韓国市場から。日本旅行業協会（JATA）の正会員で、中華人民共和国訪日観光客受入旅行会社連絡協議会（中連協）にも所属する。

　上場に伴い発表した決算短信によると、17年12月期第3四半期（17年1月1日～9月30日）累計期間の連結経営業績は、売上高が56億3100万円、営業利益が12億6100万円、経常利益が13億8900万円、当期純利益が9億1300万円。主力の韓国市場はFIT化が進んでいるものの、北海道や九州を中心に訪日旅行者が増加を続けていることもあり、概ね期初の予想通りに推移しているという。

　通期予想は売上高が前年比40.0％増の71億5700万円、営業利益が46.7％増の17億900万円、経常利益が18.1％増の16億6600万円、当期純利益が15.0％増の10億8300万円。売上高の内訳は、旅行事業が30.1％増の24億8700万円、バス事業が44.5％増の21億9700万円、免税販売店事業が52.2％増の26億7400万円、ホテル等施設運営事業が4.8％増の6億8200万円、沖縄でのレンタカー事業など「その他の事業」が13.6％増の8300万円を見込む。免税販売店事業が売上高の3分の1以上を占め、次いで旅行事業、バス事業が続く。

　なお、16年12月期（16年1月1日～12月31日）の連結経営業績は、売上高が10.6％増の51億1200万円、営業利益が11億6558万円、経常利益が13.5％増の14億563万円、当期純利益が4.3％増の9億4235万円。