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てるみ、山田社長など逮捕-株主配当で親会社に3億円

  • 2017年11月8日

 警視庁は11月8日、今年3月に経営破綻したてるみくらぶの山田千賀子社長と元経理担当責任者の2名を逮捕した。同庁によれば容疑は詐欺と有印私文書偽造・同行使で、粉飾した決算書などを示して経営状態が良好であると誤信させた上で、銀行から約2億円の融資を騙し取った疑い。2億円は航空機のチャーターに充てると偽っていた。

 なお、東京商工リサーチ(TSR)の調査によれば、てるみくらぶは2011年9月期からの6年間で、総額3億1000万円を株主への配当として、全株式を保有する親会社のてるみくらぶホールディングス(てるみHD)に流出させていたことが分かった。11年9月期が6000万円、12年9月期が2億円、14年9月期が5000万円。てるみHDの株式の25%は山田社長が保有している。

 山田社長は6日の債権者集会で、粉飾決算に手を染めた理由について「IATA(国際航空運送協会)の資格を守るため」「運転資金の確保」を挙げていたが、配当による親会社への資金流出が明らかになったことで、説明の正当性が疑われることとなる。