DMOの「連携」とは―大阪でフォーラム開催(2) 課題は人材マネジメントと財源

  • 2017年11月2日(木)

 続いて開いたパネル討議には、実際に観光まちづくりに取り組んできたパネリストが登壇。大社さんをコーディネーターに、近畿大学教授の高橋一夫さんをコメンテーターに、「DMOの横と縦の連携」をテーマに議論を交わした。

 和歌山県・田辺市熊野ツーリズムビューロー会長の多田稔子さんは、熊野古道に訪日客を呼ぶ着地型観光についての事例を紹介。世界遺産の参詣道を活用し、欧米豪の個人客をターゲットに地域を売り込んできた。「外国人スタッフを採用するなど訪日客目線を重視し、現地のレベルアップに取り組みました。来るのが困難なまちを世界に通用する観光地にするために『地域と訪日客をつなぐ役割』を徹底しました」。

 京都府・海の京都DMO総合企画局長の今井真二さんは、府北部各市町の観光協会を統合し連携を深化させる組織体制を解説。「初年度は徹底的にマーケティングに予算を投入しました。各首長とコミュニケーションを取れる体制も重要です」とポイントを語る。

 歴史街道推進協議会前事務局長の井戸智樹さんは広域・官民連携の組織運営には「『ならでは』以外はしない、マーケやプロモーションだけが守備範囲でなくまちづくりや制度改革も重要視すべき」とノウハウを提供。

 関西観光本部事務局長の森健夫さんは、広域連携DMOが苦しむ背景にはマーケデータの不足や財務体質の強化などが課題と現状を分析した。

 高橋さんはDMOの発展には財源、人材、組織のマネジメントなど課題があると紹介しながら、人材について「行政からの出向が多く、命令がDMOと行政から二元化されていることがある。これは海外ではありえず、結果に差があるとしたらこの点のマネジメントだろう。いかにプロパーを確保するか。ここにも財源が必要で、20年以降に交付金がなくなったらDMOそのものの連携で解決していかないといけない」と、今回のテーマ「連携」のひとつの考えを示した。


情報提供:トラベルニュース社

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