せとうちHD、客船「ガンツウ」の船内を公開、10月17日就航

  • 2017年9月19日

客船「ガンツウ」
Photo by Tetsuya Ito (C)Setouchi Cruise,Inc
 地域DMO候補法人のせとうちホールディングス(せとうちHD)はこのほど、子会社のせとうちクルーズが保有し、10月17日に就航する予定の小型客船「guntu(ガンツウ。語尾のuには上に^がつく)」の船内を公開した。ガンツウは「せとうちに浮かぶ小さな宿」をコンセプトにしたラグジュアリー船で、総トン数は3200トン、乗客数は38名、客室は全19室。広島県尾道市のベラビスタマリーナを拠点港とし、瀬戸内海沿岸を周遊する。着岸はせず、2艇搭載した小型ボートで上陸する。

約80平方メートルのグランドスイート
Photo by Tetsuya Ito (C)Setouchi Cruise,Inc
 客船は建築家の堀部安嗣氏がデザイン。客室は全室スイートのオーシャンビューで、このうち5室の室内には露天風呂をつけた。食事は原宿の老舗割烹「重よし」の大将である佐藤憲三氏が監修。船内にはダイニングレストランに加えて、寿司カウンターや和菓子を楽しめるラウンジ、バー、展望デッキ、炭焼き台、売店、ジム、トリートメントルーム、サウナ付き大浴場などを設ける。

 同社広報によれば、主なターゲットは日本人の富裕層。当初は60歳以上の旅行者が多くなる予想だが、30代や40代の結婚記念日などでの利用も提案する。まずは日本人における認知度の向上をめざし、国内でのプロモーションに注力。将来的には訪日外国人へのアピールもめざす。

 ツアーの販売は、同HDの子会社で東京都第2種旅行業者のせとうちクリエイティブ&トラベルが担当。すでに東京の帝国ホテル本館に「guntu Gallery(ガンツウギャラリー)」を開業し、ツアーの予約・購入のためのカウンターも設けた。せとうちHDによれば、東京から瀬戸内への送客と、ガンツウの認知度向上をめざし、ターゲットが多く宿泊する帝国ホテルにカウンターを設けたという。現在は18年3月出発までのツアーを販売しており、予約は順調とのこと。10月出発のツアーは満席のものもあるという。

 ツアーは1泊2日から3泊4日までの6コースを用意しており、広島・山口・愛媛・香川・岡山県などを周遊。寺社仏閣や採石場などの見学、漁師体験などのほか、無人島などにも立ち寄る。旅行代金は、1室2名利用の場合40万円から100万円までで、広島空港およびJR福山駅からベラビスタマリーナまでの送迎、船内での飲食、船外での体験プログラムを含む。