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17年春闘、ベア達成は55組合、6組合の増加-サービス連合

  • 2017年7月13日

後藤氏  サービス・ツーリズム産業労働組合連合会(サービス連合)は7月13日、2017年の春闘で要求書を提出した134組合のうち、前年比17組合減の114組合が賃金改善を要求し、84組合が合意したことを明らかにした。このうち「実質的な賃金改善(ベア)」を要求したのは96組合で、6組合増の55組合がベアを達成した。会長の後藤常康氏は同日に開催した第17回定期大会で、この結果について「粘り強く要求を掲げて交渉を続けてきた成果が出た」とコメントした。

 サービス連合によれば、要求書を提出した134組合の内訳は、観光・航空貨物業が74組合、ホテル・レジャー業が60組合。6月19日までに前年比4組減の99組合が賃金改善や一時金などで合意に至った。

千葉氏  同日に開催した記者会見で、事務局長の千葉崇氏は「14年春闘からの中期的な目標である『35歳年収550万円』の実現に向け、特に月例賃金の引き上げにこだわった」と強調。2年連続でベア改善したのは34組合、3年連続は26組合、4年連続は20組合で、4年間で1度でも改善した加盟組合は87組合に上ったことを説明した。今後は全組合がベアを要求するよう、組合各社への呼びかけを強化する方針だ。

 賃金改善要求における妥結額は、6月19日時点で集計できた32組合の平均が6424円(賃金改善率2.25%)となり、前年の6383円(同2.25%。前年は44組合)から微増。ベア要求における妥結額については、集計できた16組合の平均は3192円(1.08%)で、前年の1875円(0.64%:26組合)よりも上回った。

 業種ごとの内訳では、観光・航空貨物業で集計できた23組合の賃金改善額は平均7460円(2.41%)で、前年の6698円(2.21%:27組合)よりも増加。ベア要求は13組合の平均が3897円(1.23%)で、前年の1668円(0.53%:15組合)を大きく上回った。ホテル・レジャー業で集計できた9組合の賃金改善額は平均4788円(1.94%)で、前年の5701円(2.37%:17組合)を下回った。ベア要求は3組合の平均が997円(0.45%)で、前年の2547円(1.14%:11組合)を大きく下回った。

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