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観光立国推進と宿泊業の課題 デービッド・アトキンソンさん講演(1)

 5月24日に開かれた日本旅館協会関西支部連合会の総会後に「観光立国の推進」と題し講演したデービッド・アトキンソンさん。観光立国の指標として人数よりも消費額が重要だとし、日本の宿泊産業が取り組むべき課題を示した。

 アトキンソンさんは観光の4大要素を「自然、気候、文化、食事」とし、これらはエリアとしての多様性を示すものだと指摘。インバウンド客数が8400万人で世界一のフランスの隣国、イギリスが半数以下の3900万人なのは「イギリスにはスキー、ビーチリゾートがない。食事もそうです。多様性の差がそのまま表れています」と話した。

 日本は4つの要素を満たす稀有な国であるものの、多くの観光関係者は「日本の特徴を『オモテナシ』『治安』『公共交通機関のダイヤの正確さ』とアピールしています。でも、イギリスから移動費に30万円、滞在費に20万円を使って、治安がいいから、列車が正確に走るからと言って来ますか。観光したい要素は何か、観光資源とは何か、きちんと考えないといけません」。

 →観光立国推進と宿泊業の課題 デービッド・アトキンソンさん講演(2)に続く

(17/06/16)


情報提供:トラベルニュース社