離島の魅力を共同アピール 天草と佐渡連携で「島の宝観光連盟」設立

 熊本県天草市と上天草市、新潟県佐渡市3市の観光協会は5月8日、「島の宝観光連盟」を設立した。ホームページの開設やSNSで観光情報を発信、首都圏での共同PRなど、離島の魅力を共同でアピールしていく。3市で行われる文化・音楽・スポーツイベントへの相互出演や送客にも取り組む。

 3市連携のきっかけは、2015年に開かれた日韓交流50周年イベントへの出演。主催した全国旅行業協会の招きで、天草と佐渡が郷土芸能であり、ルーツを同じくする「牛深ハイヤ節」と「佐渡おけさ」を披露した。以降、連携協議とともに、相互交流ツアーの実施などを行ってきた。

 初代会長に就いた佐渡観光協会の木村英太郎理事長は設立後の会見で「佐渡と天草は北前船などを通じて古くから交流があった。文化、伝統、食など島ならではの魅力を発信して交流人口拡大に努めたい。首都圏や関西圏など大きなマーケットにPRしていく。離島から日本を元気にしていきたい」と抱負を述べた。

 また、それぞれ副会長に就いた永田章一・天草宝島観光協会会長(天草市)と、千原光明・天草四郎観光協会長(上天草市)の両氏は、天草の魅力を「港から10-20分でイルカウォッチングができます」「天草の松島は日本三大松島に数えられています」などと話した。

 同連盟では隠岐(島根県)や壱岐(長崎県)などに加盟を呼びかけるなど、離島の参加を募っている。

 「島の宝観光連盟」の発足協議に参加し、会見にも同席した全旅の池田孝昭前社長は「旅行会社としても両地域への地旅の造成を通じて、離島観光の活性化に協力していきたい」と支援の考えを示していた。

 (17/06/02)


情報提供:トラベルニュース社