旅行経営層の親睦団体「スコール」、会員増めざす-井上嘉世子氏が会長に

ボードメンバーの一部(左からザ・ジャパントラベルカンパニー社長室長のアシュリー・ハーヴィー氏、ダイヤモンド・ビッグ社副本部長の奥健氏、井上氏、スイス政府観光局日本支局長のファビアン・クレール氏) 「旅行関係企業のマネージメントクラス以上」を資格条件とする会員組織のスコール・インターナショナル東京は、年内に会員数を100名に増加することを目標に掲げた。現在の会員数は約80名だが、2008年のリーマンショックを境に減少傾向にある。2月6日開催した月例会合で会長に就任したUSトラベルアソシエーション日本代表の井上嘉世子氏は、専門誌の取材に対して認知度の向上などによって目標達成に取り組む方針を語った。

 スコール・インターナショナルは1932年にパリで設立された組織で、現在は89ヶ国に480の都市別クラブが存在し、約2万2000名が加盟している。東京は、前回の東京オリンピックが開催された1964年の設立で、現在は約80名がメンバーとして活動。内訳としては、約75%を占めるホテル関係者のほか、観光局や旅行会社、航空会社などのマネジメントクラス以上の人物が含まれる。

 会員増に向けては、例えばホテル関係者では総支配人が多くを占めているが、営業担当支配人などの参加も呼びかけていく。また、井上氏の会長就任は東京では女性として初めてで、これをきっかけにこれまでは数の少なかった女性会員の獲得もめざす。

 さらに、「Doing Business among friends.」を標語とし、ネットワーキングを含めてビジネス上の恩恵を受けられることが目的となっている点など、会員になるメリットも広くアピールしていく。このほか、年に1回開催されている世界大会とアジア大会の誘致も2020年以降を目処として取り組んでいく。