トップインタビュー:ジャルパック代表取締役社長の藤田克己氏

ジャルパックならではの高品質な旅を訴求
女性、1人旅、ウェブ販売強化も

 2014年、ブランド誕生50周年を迎えたジャルパック。今年4月に同社代表取締役社長に就任した藤田克己氏は、51年目の今年を「非常に重要な年」と話し、ひとり旅や女性層の取り込み強化やウェブ販売の強化など、さまざまな取り組みに意欲を示した。日本航空(JL)に入社後、航空事業を担当し「旅行事業は今回が初めて」と語る藤田氏に、今までの経験を踏まえたジャルパックでの今後の取り組みを聞いた。


-JALグループの中でのジャルパックの位置づけについて、お考えをお聞かせください

藤田克己氏(以下敬称略) ジャルパックは基本的に日本航空(JL)を使った旅行商品を作る会社。JLの販売、営業戦略に沿った商品造成がベースにあり、それは我々にとって強みでもあり、弱みでもあると考えている。

 我々の強みは、JLブランドの力を最大限に活かすとともに、JLと一体でさまざまなプロモーションができること。JLのブランドイメージを受け、お客様に「ジャルパックの商品は安心で、高品質」と思っていただけることもある。

 一方、弱みは基本的にJL便しか使えないところ。JLが飛んでないデスティネーションの旅行商品は造成し難い。ただし、共同事業やコードシェアを実施している航空会社については活用している。また、JLの路線でロードファクターが高くなると、イールドをあげるためにビジネスやインバウンドなど、収入単価が高い方に座席を出すようになる。その結果、旅行商品用の座席を貰いにくくなることもある。ただし、私は圧倒的に強みのほうが多いと思う。JLの持つブランド力は非常に大きく、JLを好きなお客様には、ジャルパックを選んでいただけている。

 ジャルパックとして良質な商品を造成し、お客様に提供することは、「JLに乗ってよかった」と思ってもらうことに繋がる。我々の役割は単にJLを使った旅行商品を造成し、お客様に提供するだけではない。JLの販売に貢献するだけでなく、我々が良い仕事をすることで、JALグループ全体のブランド力をさらに高め、企業価値を上げていきたい。