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トップインタビュー:NZ日本・韓国地区支社長スコット・カー氏

日本人旅行者倍増計画「Double Japan」を推進
パートナーとも強力タッグ

ニュージーランド航空(NZ)は、期間限定の「オドロキの早期割引運賃」を発売(販売は3月18日まで)。ニュージーランド政府観光局との連携のもと、日本市場の底上げに力を入れている。めざすは「Double Japan」。ニュージーランド旅行の需要を喚起し、2019年までに日本人旅行者数を2013年の約7万4000人から倍増させたい考えだ。「今回のキャンペーンは、その目標に向けたファーストステップ」と話すNZ日本・韓国地区支社長スコット・カー氏に、今後の日本市場への取り組みについて聞いた。


-新しい運賃キャンペーンを実施されています。その意図をお聞かせください

スコット・カー氏(以下、敬称略) 今年4月から10月の渡航を対象に特別運賃の販売を2月18日から始めた。燃油サーチャージを含めて7万5000円からという旅行者にとってはエキサイティングな運賃で、これまでにない低価格を提供している。ねらいは、いうまでもなくニュージーランドへの日本人訪問者数の底上げだ。残念ながら、日本市場はここ11年間下降傾向にある。ピーク時は約17万3000人の日本人が訪れていたが、昨年でいえば約7万4000人に留まっているのが現状だ。

 ニュージーランド政府観光局やトレードパートナーとともに、このキャンペーンを展開していく。様々なチャンネルを通じて、様々な層に、様々なプロダクトを訴求していく考えだ。主要なマーケットはシニアだが、オンラインでの露出も高めて、若い世代への訴求力も高めていく。

 例えば、シニア向けには大自然、若者向けにはバンジージャンプやジェットボートなどのアクティビティやワインなど、異なるイメージを使い分けながら、ターゲットに合わせてバランスよくアピールしていきたい。また、ニュージーランドが舞台となる映画「The Hobbit」の公開などの機会も利用していく。

 さらに、このキャンペーンに続いて、11月から3月のピークシーズンに向けた新しい取り組みも実施していく。今年11月からはボーイングB787-9型機が日本路線に投入される予定になっているので、その機会もとらえながら考えていくつもりだ。


-日本市場の拡大に向けて、具体的な目標をかかげていますか

カー 2019年までに日本人旅行者を倍増させる「Double Japan」を推進していく。ピーク時の日本人旅行者数に戻したい。今回のキャンペーンは、その目標のファーストステップと位置づけている。我々のマーケットシェアが75%から80%であることを考えると、14万人から15万人の年間旅客数が目標になるだろう。そのためには、もっと運航頻度や座席数を増やしていく必要がある。

 今回のキャンペーンは今年10月までだが、単発のキャンペーンとしては非常に大きなものになるだろう。期間中、前年比15%から20%の日本人旅行者数の増加をめざしたい。まず、(キャンペーン期間中で)需要の高い4月から6月の最初の3ヶ月で30%ほど増やしたいと思っている。新たに5000人を送ることができても、それはニュージーランドにとって大きなビジネスになるだろう。