スペシャリスト・インタビュー：クラブツーリズム 平田早智江さん
思いを込めた企画はお客様にも伝わる
「こういうツアーを待っていた！」と望まれる旅行を案内したい
同社のヨーロッパセンターで、添乗からツアー企画などを担当する平田さん。方面ごとにチームを組み、数年でチームがえをするのが基本とのことですが、平田さんは入社以来、トルコ、ギリシャ、エジプト、イスラエル4ヶ国の東地中海を担当されていらっしゃるそうです。「この地域は一番好きで、愛着がある。やりたい仕事をさせてもらっています」という平田さんに、トルコの魅力をうかがいました。
クラブツーリズム株式会社
ヨーロッパ旅行センター 東地中海チーム
チーフ 平田早智江さん
2008年度（第4回） デスティネーション・スペシャリスト
トルコ認定
Q．もともと東地中海エリアを志望されていたのですか
大学では「旅行部」に所属し、春休みや夏休みに2週間から1ヶ月くらい、バックパックで旅行をしていました。そのときに初めて行った旅行先がトルコとギリシャで、それ以来、この地域を旅行する機会が増えました。一番好きな地域ですし、採用面接時に話をしていたのかもしれません。
Q．初のトルコ旅行の感想を教えてください
今でも鮮明に覚えています。それまでの海外旅行はアメリカだけでしたので、日本とはまったく異なる文化の世界に驚きました。今から10年くらい前のことで、以前のケタ数の多い旧通貨のとき。まだ物価が安く、今ほどの経済成長もなく、まるでタイムスリップしたみたいな気分を感じました。
実はそのとき、バザールで財布をすられてしまったんです。悲しくて泣きそうになったら、周囲にいたトルコ人が「どうしたんだ？」という雰囲気で、どんどん集まってきました。そのなかに奥さんが日本人で日本語を話せる人がいて、「お金は戻ってこないからあきらめなさい」とやさしく話してくれた上で警察につれていってくれたり、夕食に招待してくれました。嫌な思いをしたけれど、親日的なトルコのやさしさにも触れ、いい思い出ができたなと思っています。
Q．業務では、何か印象的なことがありましたか
入社後3年から４年間は添乗を、その後は企画をメインに、東地中海方面へのツアーに関わる業務をしています。トルコでは2003年にテロが相次ぎ、弊社でもツアー催行を完全に中止したことがありました。そして翌年2月にツアー再開が決まり、立候補して添乗に行きました。
「テロがあったけど、安全だと思った」「長い間、行きたいと思っていた」という参加者が多く、現地は大歓迎。参加者にも満足していただき、いいツアーだったと思います。1出発日に2グループとなるほど集客がありました。私は現地のセキュリティ状況などを写真で撮影し、会社に報告し、その後、弊社では全面催行となったのです。
今年もイスタンブールでのテロやクルド問題などがあり、募集数が減少した期間がありましたが、弊社は現地を確認の上、ツアーを催行しており、参加者は「安全」と思ったようです。実は一昨日までエジプトのツアーに添乗していたのですが、「11年前のルクソール事件を気にしていたけれど、思い切って参加した」という方がいました。5年前や10年前の報道のイメージで踏み出せない方もいますから、現地を正しく伝え、お客様の不安を取り除くのも仕事なのだと思います。私は説明会では、過去のイメージが払拭できるよう、お話しています。
Q．注目しているデスティネーションはありますか
トルコはイスタンブール、カッパドキア、パムッカレなどが多いですが、おすすめは地中海に面した南トルコのリゾート地「ケコワ」です。きれいなエメラルドグリーンの海と水中遺跡があり、貸切ボートで鑑賞します。お客様に喜んでいただいています。多くの観光客が訪れる場所ではなく、弊社でもスペシャルツアーとして時々作るくらいですが、お客様にはとても喜んでいただけました。今後は主要観光地だけでなく、南のリゾートを発掘していきたいですね。
Q．これまでの経歴から、今のお仕事をどう捉えていらっしゃいますか
私は今年入社8年目で、このところ内容にこだわった高額のツアーを作ることが増えてきました。こだわりの企画には「ずっとトルコに行きたいと思っていた」「こういうコースを探していた」と、旅行に対する思いが大きく、本当に感激してくれるお客様が多く、私のモチベーションも上がります。価格訴求型など、多様な客層や好みに合う幅広い旅行が必要であることは分かっていますが、私は今後「こういうツアーを待っていた！」と望まれるようなツアーを作っていきたい。期待に応えられるよう、思いを込めて企画をし、心から良いと思う旅行をご案内することが私のやるべきことなのだと思います。今回添乗したエジプトのツアーも、そういうものの1つです。
Q．そのツアーの特徴を教えていただけますか
今年度から立ち上げたワンランク上のブランド「プレミアムステージ」の、エジプト初のツアーです。ツアータイトルは「いたれりつくせり“ゴールデンエジプト”」で、10日間で約40万円。これまで私が作ったツアーでは最も高額です。おかげさまで、3月までほぼ全出発日満席です。ナイル河クルーズをメインに、他社では入れていないとっておきの観光内容を入れたり、いたれりつくせりのタイトルの通り、普段の添乗で「こうしたらお客様が喜ぶ」と思った細かいサービスを実現しました。他社商品を研究して作ったので「比べていただければご納得いただけます」と明記しましたし、お客様にもその場で好評をいただけて本当にうれしかったです。
ありがとうございました
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「こういうツアーを待っていた！」と望まれる旅行を案内したい
同社のヨーロッパセンターで、添乗からツアー企画などを担当する平田さん。方面ごとにチームを組み、数年でチームがえをするのが基本とのことですが、平田さんは入社以来、トルコ、ギリシャ、エジプト、イスラエル4ヶ国の東地中海を担当されていらっしゃるそうです。「この地域は一番好きで、愛着がある。やりたい仕事をさせてもらっています」という平田さんに、トルコの魅力をうかがいました。クラブツーリズム株式会社
ヨーロッパ旅行センター 東地中海チーム
チーフ 平田早智江さん
2008年度（第4回） デスティネーション・スペシャリスト
トルコ認定
Q．もともと東地中海エリアを志望されていたのですか
大学では「旅行部」に所属し、春休みや夏休みに2週間から1ヶ月くらい、バックパックで旅行をしていました。そのときに初めて行った旅行先がトルコとギリシャで、それ以来、この地域を旅行する機会が増えました。一番好きな地域ですし、採用面接時に話をしていたのかもしれません。
Q．初のトルコ旅行の感想を教えてください
今でも鮮明に覚えています。それまでの海外旅行はアメリカだけでしたので、日本とはまったく異なる文化の世界に驚きました。今から10年くらい前のことで、以前のケタ数の多い旧通貨のとき。まだ物価が安く、今ほどの経済成長もなく、まるでタイムスリップしたみたいな気分を感じました。
実はそのとき、バザールで財布をすられてしまったんです。悲しくて泣きそうになったら、周囲にいたトルコ人が「どうしたんだ？」という雰囲気で、どんどん集まってきました。そのなかに奥さんが日本人で日本語を話せる人がいて、「お金は戻ってこないからあきらめなさい」とやさしく話してくれた上で警察につれていってくれたり、夕食に招待してくれました。嫌な思いをしたけれど、親日的なトルコのやさしさにも触れ、いい思い出ができたなと思っています。
Q．業務では、何か印象的なことがありましたか
入社後3年から４年間は添乗を、その後は企画をメインに、東地中海方面へのツアーに関わる業務をしています。トルコでは2003年にテロが相次ぎ、弊社でもツアー催行を完全に中止したことがありました。そして翌年2月にツアー再開が決まり、立候補して添乗に行きました。「テロがあったけど、安全だと思った」「長い間、行きたいと思っていた」という参加者が多く、現地は大歓迎。参加者にも満足していただき、いいツアーだったと思います。1出発日に2グループとなるほど集客がありました。私は現地のセキュリティ状況などを写真で撮影し、会社に報告し、その後、弊社では全面催行となったのです。
今年もイスタンブールでのテロやクルド問題などがあり、募集数が減少した期間がありましたが、弊社は現地を確認の上、ツアーを催行しており、参加者は「安全」と思ったようです。実は一昨日までエジプトのツアーに添乗していたのですが、「11年前のルクソール事件を気にしていたけれど、思い切って参加した」という方がいました。5年前や10年前の報道のイメージで踏み出せない方もいますから、現地を正しく伝え、お客様の不安を取り除くのも仕事なのだと思います。私は説明会では、過去のイメージが払拭できるよう、お話しています。
Q．注目しているデスティネーションはありますか
トルコはイスタンブール、カッパドキア、パムッカレなどが多いですが、おすすめは地中海に面した南トルコのリゾート地「ケコワ」です。きれいなエメラルドグリーンの海と水中遺跡があり、貸切ボートで鑑賞します。お客様に喜んでいただいています。多くの観光客が訪れる場所ではなく、弊社でもスペシャルツアーとして時々作るくらいですが、お客様にはとても喜んでいただけました。今後は主要観光地だけでなく、南のリゾートを発掘していきたいですね。
Q．これまでの経歴から、今のお仕事をどう捉えていらっしゃいますか
私は今年入社8年目で、このところ内容にこだわった高額のツアーを作ることが増えてきました。こだわりの企画には「ずっとトルコに行きたいと思っていた」「こういうコースを探していた」と、旅行に対する思いが大きく、本当に感激してくれるお客様が多く、私のモチベーションも上がります。価格訴求型など、多様な客層や好みに合う幅広い旅行が必要であることは分かっていますが、私は今後「こういうツアーを待っていた！」と望まれるようなツアーを作っていきたい。期待に応えられるよう、思いを込めて企画をし、心から良いと思う旅行をご案内することが私のやるべきことなのだと思います。今回添乗したエジプトのツアーも、そういうものの1つです。Q．そのツアーの特徴を教えていただけますか
今年度から立ち上げたワンランク上のブランド「プレミアムステージ」の、エジプト初のツアーです。ツアータイトルは「いたれりつくせり“ゴールデンエジプト”」で、10日間で約40万円。これまで私が作ったツアーでは最も高額です。おかげさまで、3月までほぼ全出発日満席です。ナイル河クルーズをメインに、他社では入れていないとっておきの観光内容を入れたり、いたれりつくせりのタイトルの通り、普段の添乗で「こうしたらお客様が喜ぶ」と思った細かいサービスを実現しました。他社商品を研究して作ったので「比べていただければご納得いただけます」と明記しましたし、お客様にもその場で好評をいただけて本当にうれしかったです。
ありがとうございました
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