九州国立博物館とは

“アジア”を感じる博物館 体感型のユニークさは国内随一

日本で最も新しい国立博物館

東京、奈良、京都に次いで、2年前に開館した最も新しい国立博物館・九州国立博物館。「アジアの中の日本」という見地から、日本文化への理解を深めることができるように、さまざまな工夫が凝らされています。

 
 

文化が交差する街・太宰府

まずはその立地。太宰府という場所が選ばれたのは、かつてこの地がアジア諸国との貿易の中心地であり、さまざまな文化が交差する国際色豊かな都市であったから。福岡観光の目玉ともいえる太宰府天満宮に隣接し、互いに歩いて数分という至近距離にあるため、九州国立博物館のオープンにより、太宰府はより魅力ある観光素材となりました。

“アジアの中の日本”を体感

また展示品も、中国や東南アジアの国々から貿易で日本に渡ってきた異国の品々を中心に、同じ仏教の像でありながら顔や雰囲気の違うアジア各地の仏像など、“アジアの中の日本”を感じることのできるものがたくさん。7メートルの天井を擁する広々とした館内に、幻想的に浮かび上がるようなライティングが美しく、全体がまるで一つの芸術作品を構成しているようです。

 
 

五感に訴える魅力あふれる展示

特に見学コースが設けられているわけではなく、自分の興味に合わせて見学できるのも九州国立博物館ならではの工夫。露出展示が数多くあるほか、実際に触れたり、においを嗅いだりすることができる体験型の展示もあり、五感に訴えることでより深い理解を導き出すことができるようになっています。海外ではよく見られるこうした展示方法を取り入れているのは、見学者のマナー向上をも意識してのこと。このような姿勢も新しい博物館ならでは。付近の観光素材と併せて楽しめる、九州の新しい顔といえるでしょう。

アクセス情報

住所:〒818-0118 福岡県太宰府市石坂4-7-2
NTTハローダイヤル:050-5542-8600

アクセス
鉄道 西鉄利用:福岡(天神)駅から二日市駅で太宰府線に乗り換え、太宰府駅下車(所要約20分)、太宰府天満宮を経て徒歩(所要約10分)
JR利用:博多駅から鹿児島本線で二日市駅下車(所要約15分)、二日市駅からタクシー(所要約15分)
バス 西鉄バス利用[1時間に1本程度運行]:
JR二日市駅から九州国立博物館前停留所下車(所要約20分)、停留所から徒歩(所要約3分)
九州自動車道利用で太宰府インターまたは筑紫野インターから高雄交差点経由(所要約20分)
飛行機 各地から福岡空港へ、福岡空港からタクシー(所要約30分、4000円程度)

周辺施設紹介

太宰府天満宮
平安時代中期、当時の学界の頂点であった文章博士に登用され、後に右大臣にまで昇った菅原道真公が祀られており、本殿にはその人生を「登竜門伝説(この門をくぐり激しい滝を登ることができた鯉が竜になる)」になぞらえ、鯉に乗った文人貴族の絵が掲げられています。そのため、「難関を突破する」として受験生の参拝が多いのが特徴。

境内には道真公が好んだ梅の木が6000本も植えられ、開花シーズンには芳しい香りで参拝者を楽しませてくれます。参道にはみやげ物屋が軒を連ね、梅の枝とともに公に献上されたという餅が由来のお菓子「梅ヶ枝餅」を焼く店がそこここに見られます。博物館とはトンネルで結ばれ、直接歩いて行き来することが可能です。
竈門(かまど)神社
太宰府天満宮の裏手、ちょうど鬼門に当たる場所に位置する霊峰・竈門山(宝満山)のふもとに、当時西の都であった太宰府政庁の鎮護のために建立されたのが、この竈門神社です。(宝満山の麓に下宮、頂上付近には上宮があります。)もともと守り神として建立されているため、厄除け、方除けの神様として信仰が篤く、宝満山への登山者がその道のりの安全を願って、また、若い女性を中心に縁結びの神様としても非常に人気のある神社です。

宝満山の豊かな自然に包まれ、静けさの中にたたずむ社は荘厳で、春は桜、秋は紅葉と季節ごとに訪れる楽しみがあります。太宰府駅からは徒歩で40分ほどかかりますが、駐車場が完備されているので車で出かけるのが便利でしょう。太宰府市コミュニティバス「まほろば号」でもアクセスできます。
宝満山
標高は829m、福岡でもっとも親しまれている山といえばこの宝満山で、別名「御笠山」「竈門山」とも呼ばれます。太宰府の東北に位置し、古くから霊峰として崇められてきました。登山口は四方数箇所にあり、トイレや山小屋などが整備されているので、年中登山者が絶えません。麓には竈門神社の下宮、山中には厳冬期にガラスの柱のように凍りつく難所ヶ滝、頂上付近には竈門神社の上宮があります。

山頂からの絶景は有名で、博多湾に浮かぶ島々や玄界灘をはじめ、福岡、筑後、佐賀の三平野、そして遠く有明海の向こうにそびえる雲仙岳を一望することができます。正面登山口の竈門神社までは西鉄太宰府駅からタクシーの場合は10分ほどの距離です。
天神
その名からも推して知るがごとく、京都から太宰府までの道すがら、天神さま(菅原道真公)が休憩をとった場所。また、繁華街のビルの谷間にたたずむ「水鏡天満宮」は、今の地名“天神”の由来となった神社といわれています。

現在は数々のレストランやショップ、デパートが立ち並び、多くのホテルなど宿泊施設も集中する、福岡を代表する繁華街となった天神。空港からは地下鉄でわずか15分、夜になると屋台の立ち並ぶ福岡の名物エリア、中洲や長浜(写真)までは歩いていくことができ、また九州国立博物館の最寄り駅、西鉄太宰府駅までは乗り継ぎで約20分と、どこへ行くにも非常にアクセスのいい場所。太宰府を観光するのならこのエリアを拠点にすれば、夜の自由時間も充実して過ごすことができ、便利でしょう。