噴火後のハワイ島視察、キラウエアの現在と新観光素材の創出

9割観光可能、視察参加者も「まったく問題なし」
山と星空以外の素材も強化で需要回復へ

  • 2018年12月20日(木)

ハワイで学ぶ世界レベルの天文学とクリーンエネルギーで育つハワイ産アワビ

ボルケーノハウスも封鎖されていたが、現在はホテル宿泊も再開している

 ファムツアーに参加した旅行会社は、キラウエア火山の現状について「まったく問題ない」という意見が大多数。そのほか「(スチームベンツでも)火口の景色の臨場感は以前と変わらない」「今後もパッケージ商品に入れていく」などの声も聞かれ、需要回復の期待が高まる。

 ただし足元の状況は芳しくなく、最新の数値ではハワイ島への1月から9月の日本人訪問者数は前年比0.6%増の13万9047人となんとかプラスを維持しているものの、9月単月では29.5%減の1万2319人となっており6月から4ヶ月連続で前年割れ。そのため今回のファムツアーは、キラウエア火山の現状視察に加え、新たな観光素材を体験することも目的の一つで、教育やレジャーに利用できそうな施設やアクティビティを視察した。

イミロア天文学センター入り口にはマウナケア山が描かれている。イロミアはハワイ語で「探求者」「探求」という意味

 ハワイ島のマウナケア山は空気が薄く乾燥し晴天率も高く、世界でも有数の天文観測に適した場所として知られる。世界11ヶ国、13の望遠鏡が集まっており、日本の天文学の研究機関である国立天文台もすばる望遠鏡を構えている。

センター内にある地球儀。世界中の飛行機の軌道や過去の地震の震源地が映し出され、見ていて楽しい

 そのハワイ島で観光素材として子供から大人まで楽しめるのはイロミア天文学センターだ。ハワイ大学ヒロ校付属の科学館として2006年にオープンした施設で、天文学や科学、ハワイの文化・歴史をに学ぶことができる。例えば、諸説あるもののハワイアンの祖先のポリネシア人はタヒチ付近からマウナケア山を目指し移住をしてきたという歴史や、今回のキラウエア火山の噴火前後の火口の様子を映像で観られるなど、様々なプログラムが用意されている。

 また、科学やテクノロジーの観光素材として、ハワイ州立自然エネルギー研究所(HELHA)も訪問し、海洋深層水を使ったアワビ養殖を視察。4万ヘクタールの敷地に450の水槽、4万匹のアワビを養殖しており、水深900メートルから組み上げた海洋深層水を24時間かけ流している。

アワビは20グラム以上を出荷の条件としており約3年かかる

 施設は一度に50名の団体を受け入れることができ、過去には日本から社員旅行で団体が訪れたこともあるという。なお、この施設ではアワビを購入することも可能であるほか、ハワイではホノルルのファーマーズマーケットにも出店しておりハワイ産アワビを味わうことができる。

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