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現地レポート:オンタリオでイベントを楽しむ旅、地元ライフスタイルを体験

  • 2014年7月29日

多様なイベントに参加 ナイアガラの新クルーズも

カナダの建国記念日「カナダ・デイ」。メイン会場はオタワの国会議事堂  カナダの中でも日本人旅行者が多く訪れるオンタリオ州。今夏、エア・カナダ(AC)による羽田/トロント線新規就航でますますアクセスが良くなり、ツアー造成の選択幅が広がっただけでなく、FITにとってもより柔軟な旅程を組むことが可能になった。ゲートウェイとなるトロントを皮切りに、ナイアガラ、オタワへ。季節のイベントに参加してオンタリオのライフスタイルを体験するとともに、都市と自然の魅力に触れてみた。


トロントの多様性が分かる「ワールド・プライド」

今年の「プライド・ウォーク」は世界規模となり、例年以上の盛り上がりを見せた観衆だけでなく参加者も思いっきりパレードを楽しむ  カナダ最大の都市トロントでは、年間を通じてさまざまなイベントが開催されている。これを組み込んで旅程を組めばトロントらしい観光がさらに楽しめる。数あるイベントのなかで、世界的に知られているのが「プライド・ウォーク」。いわゆるLGBT(レズ・ゲイ・バイセクシャル・トランスセクシャル)の大会だ。今年は、ローマ、エルサレム、ロンドンに続く第4回目の「ワールド・プライド」としてトロントが開催都市に選ばれ、例年以上にスケールもアップ。6月20日から29日にかけて開催された。

チャーチ・ストリートには屋台も並び、期間中大勢の人で賑わう  この大会のメッセージは、LGBTなど性的マイノリティーだけでなく、社会的弱者への差別をなくそうというもの。日本ではまだ認知度は低く、エキセントリックな人たちが集まるイベントと思われがちだが、世界的には大きなムーブメントの一つとなっており、トロントの大会もオンタリオ州政府やトロント市といった行政機関をはじめ、数々の大企業が協賛している。イベントには家族連れも多く、いわゆる「お祭り」としての色彩が濃い。

 期間中は、街中にLGBTの象徴であるレインボー・フラッグがたなびき、チャーチ・ストリートをはじめ市内各所でさまざまな関連イベントやコンサートが開かれる。ハイライトは最終日のパレード。ブロア・ストリートからヤング・ストリートにかけて、趣向を凝らした出し物が陽気に練り歩き、ストリート沿いには見物の人垣が連なる。LGBTをはじめ、民族、年齢、障がい者などさまざまな個性がそれぞれのメッセージを掲げながらパレードする光景は、多様な文化から成り立つトロントの縮図。単純な都市観光とは違うライフスタイルが楽しめるはずだ。