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現地レポート:ベトナム、開発進む中部、世界遺産とビーチリゾートを魅力に

  • 2011年9月28日

ビーチリゾートと世界遺産、昔ながらのベトナム情緒が魅力
開発進む中部でリピーターや新客層向けの提案を

世界遺産の街ホイアン。180年前の木造建築が数多く残る  2011年1月から7月にベトナムを訪問した日本人の数は、前年比11.7%増の23万5361人。3月の震災以降も前年を上回る推移を維持している。需要の強いベトナムの観光地で北部のハノイ、南部のホーチミンがマーケットとして成熟したなか、中部はベトナムリピーターにアピールできる新鮮さがある。ベトナム航空(VN)もベトナム中部をインドネシアにおけるバリ島のようなリゾート地と位置付け、力を入れて推進している。今回は中部の中でも、2012年に国際観光年を迎えるフエ、ベトナム初の水上コテージをもつリゾートがオープンし、インターナショナルブランドのリゾートの開発も進むフーロック、そしてホイアンを取材した。

ホイアン、新スタイルのリゾートに滞在し
世界遺産の旧市街を散策

ホイアン手工芸品ワークショップで。絹糸で写真と見まがうかのような精巧な刺繍。完成品は額に入れて販売される  今回は、成田からホーチミンで入国し、同日に乗り継いでベトナム中部最大の街、ダナンに入った。そこからホイアン、フーロック、フエを車で移動。復路はフエ空港からホーチミンを経由して成田へと帰着した。その間、車での移動は長くても2時間足らずなので、周遊型のツアーとしても旅行者の負担が少なく、組みやすいルートだ。周遊型でなくても、どこか1ヶ所に滞在してそれぞれの街や周辺の観光地に日帰りで行ける距離にあり、滞在型のツアーも可能である。

福建会館にある祭壇。天井に吊された渦巻き状の線香は2週間燃え続ける  ホイアンでは、世界遺産の旧市街を散策。約180年前に造られた木造建築の街並みで、日本、中国をはじめ、インドやヨーロッパの商人たちが行き来した海上交易の要衝らしく、福建会館、日本橋など各国の面影を今に残している。手工芸品のワークショップなど、ベトナム雑貨にも触れられる。

 徒歩で半日程度あれば観光できる規模で、夜になると屋台が並んでにぎわう。夕食は街のレストランでとり、夜市を観光するというナイトプランもおすすめだ。ホイアンでしか食べることができない三大名物料理の、ホワイト・ローズ、ホイアン風うどん「カオラウ」、揚げワンタンも観光素材のひとつ。また、街から車で約1時間で世界遺産のミーソン遺跡の観光が可能であるのも、ホイアンの観光地としての利点だ。

フュージョン・マイアは、7キロもの遠浅の白砂ビーチが続くミーケ・ビーチに面している  宿泊先もバラエティに富む。例えば街から車で20分ほどのミーケ・ビーチに面したフュージョン・マイアは、アジアで初めてスパが宿泊料に含まれているオールインクルーシブ・スパ・リゾートだ。全室プール付きヴィラで、ダナン国際空港からは15分と地の利もいい。また、10分から15分の距離にふたつのゴルフコースもある。ホイアンは、歴史ある世界遺産の街の観光とゴルフ、スパを堪能できるビーチリゾート、そして郊外の遺跡という、多くの要素を持ち合わせた魅力あるデスティネーションだ。